足下の色彩

2016/10/31 Mon 13:13:08

光と跳ねる猫の足跡
道を埋める南瓜ランタン
おかしな夜の街中では
足下さえもお祭り気分

こんな趣向と出会える日は
下を向いて歩くのも悪くない
色とりどりの靴を履いて
百鬼夜行を気取りに行こう


パレット100題

無音の歌

2016/10/30 Sun 20:17:40

広い部屋に設えられた
真っ黒い長椅子の革
片隅で音を失くした
オルガンの荷物置き場

初めて来る場所にさえ
懐かしさは潜むようだ
知らない場所の筈なのに
郷愁が匂う心地がした

忘れた心算の思い出が
僕を呼んでいるのだろうか
もしも そうだとするのなら
何を伝えたいのだろう


言葉

安堵の暮れ

2016/10/29 Sat 15:48:07

人混みの中を掻き分けて
目指す場所は1人の部屋
誰の視線も届かない
私の為にある個室

指示も監視もコールもない
この密室は自由の匣
疲れた心に蓋をして
扉の奥で寝静まるの


言葉

微睡みの昼

2016/10/28 Fri 16:33:35

何度も繰り返す白昼夢
もう見飽きたフラッシュ・バック
凝りもせずに再生して
僕は何がしたいのだろう

忘れたほうがいい記憶を
いつまでも重く引き摺って
嫌いな人物を映しては
消去作業に取り掛かっている

どうせ繰り返し見るのなら
楽しい映像にすればいいのに
何の修正も要らないような
素敵な場面だけを選択して


言葉

悪酔いの夜

2016/10/27 Thu 15:59:31

偉くなれと他人に言われれば
大抵の場合 腹が立つくせに
偉くなれと自分に言わせれば
健気な自分に酔っていられる

そうやって努力に泥酔しながら
僕はもう 自分を見限っているんだ
何かになりたいと願いながら
そうでない自分を卑下している

本当は気づいているのに
僕は僕でしか在り得ないこと
他の何かになりたがるほど
自分が惨めだということも


言葉

疑惑の朝

2016/10/26 Wed 14:48:12

貴方の怒鳴る顔を見て
今朝はベッドから飛び起きた

リビングに来てみれば
貴方はいつも通り そこにいる

きっと悪い夢だって
思ってはいるつもりだけど

もしかしたら もしかして
あれが貴方の本音なの?


言葉

人生はミステリー

2016/10/25 Tue 13:42:26

パズルを解くだけの船旅は
退屈で味気ないから
物語に問いを鏤めて
課題を解き明かす旅にするの

問題が難しくて解けなくても
ストーリーを楽しめれば それでいい
問題が簡単でつまらなくても
ストーリーに深みがあるならいい

だけど パズルに答えられたら
それは やっぱり快感だもの
自分に合った課題を用意して
最高の旅を計画しよう


言葉

味覚研究

2016/10/24 Mon 22:10:29

苦さには栄養が隠れている
苦しみも 時には 良い薬

辛さは 実はただの痛みだ
辛い努力ならしなくていい

甘さは脳の大好物
甘い夢なら どんな朝でも


言葉

リバウンド注意!

2016/10/23 Sun 21:53:25

今の自分が許せなくても
辛い努力をすることはない

無理に逆側へ引っ張れば
いつか反動で悪化する

今でも何とかなっているなら
決して急ぐ必要はない

変わるなら少しずつ
階段を上るように 緩やかに


言葉

彩食絢美

2016/10/22 Sat 16:20:52

暖かければいいなんて
そんな理論はつまらない
毎日 違う服を着るから
この人生は楽しいのだ

満たされればいいなんて
そんな食事はつまらない
毎日 違う物を食べるから
この人生は楽しいのだ

どうせ着るなら 食べるなら
楽しむのが吉というもの
毎日 色を変えてみれば
それが人生の彩りになる


言葉

favourite

2016/10/21 Fri 16:11:51

ほんの短い時間でも
やっておきたい事がある

ほんの短い時間でも
心から楽しめるものがある

手が空いたら欲しくなる
君と過ごす その時間

それは退屈を塗り潰す
神様からの贈り物


言葉

今日の献立

2016/10/20 Thu 20:20:19

水と一緒じゃ しょっぱい物も
緑茶と一緒なら美味しかったり

魚と一緒じゃ すっぱい物も
肉と一緒なら さっぱりしたり

クセの強い素材ほど
食べ合わせには ご注意を

本当の良さを知らないうちに
嫌いになっては もったいない!


言葉

Secret color

2016/10/19 Wed 14:45:32

深みのある色を出したければ
明るく華やかな彩色の下に
暗い色の下地があるのがいい

君の嫌った君の色はきっと
塗り潰すでも塗り替えるでもなく
塗り重ねることで その意味を持つ

過去を踏み台に今を彩れ
足元に隠したモノクロームが
君を妖しく引き立ててくれるだろう


パレット100題

こだわり

2016/10/18 Tue 19:09:34

何か1つにこだわって
欲したものは何だった?

願望? 虚栄? 好奇心?

それが手に入るのならば
こだわる必要はないじゃないか

君が正しいと思った道が
そこに繋がるとも限らないのだ


言葉

空は燃えて色を失う

2016/10/17 Mon 20:23:23

赤からオレンジ 青色を経て
窓の外は もう真っ暗闇
人工の光が町を照らしても
空は明かりを消した密室のよう

まるで見捨てられたようだけど
炎は消え去ったわけじゃない
本当は僕らが火から離れて
誰かと場所を替わっただけ

幸せな時間は代わり番こ
次は後ろの人達へ
僕らは昼の記憶を胸に
穏やかな夜へ向かおう

朝日がまた顔を出すまで
誰かの笑顔を夢に見て


パレット100題

白米に生卵

2016/10/16 Sun 07:09:00

ふっくらとした白い粒と
張りのある黄色の新鮮さ
その上を滑る黒い液と
何もかも弾く透明感

それらの全てを混ぜ合わせて
口いっぱいに故郷を頬張る
ただいま 僕の愛する国
この味のために 僕は帰った


パレット100題

腐れ縁と英雄

2016/10/15 Sat 20:22:42

遠い憧れの存在が
とても好きだと主張して
近い面倒な存在が
とても嫌いだと愚痴をこぼす

だけど 何かあった時
大事なのは身近な人

憧れの人に何かあっても
翌日には もう忘れている
身近な人に何かあったら
翌日も 心を痛めている

結局 一番大事な人は
誰より近くにいるものだ

汚い部分も見えるくらい
誰より ずっとすぐ傍に


言葉

隣人

2016/10/14 Fri 18:39:00

何の役にも立たないなんて
無駄に自分を責めないで

僕の幸せが何かなんて
君が決めることでもない

何をやっても下手だって
隣にいるなら それでいい

君が僕の幸せを望むなら
それだけで僕は幸せなんだ


言葉

リアル

2016/10/13 Thu 17:42:01

ゲームの主人公のように
いくつもの命は持っていない

漫画の主人公のように
年を取らない体は持っていない

ただ1つの命の使いどころを
間違わないように生きていきたい

エンドを見届ける人が
笑って拍手してくれるように


言葉

兄弟

2016/10/12 Wed 19:27:44

君を呪えば穴が2つ

君を祝えば花が2つ


二行詩

小豆色

2016/10/11 Tue 16:17:17

お餅を箱にぎっしり詰めて
染める色は小豆色

風が冷たい この季節には
いつもお手製の牡丹餅を

果実の光る庭を眺めて
今年も秋の実りに感謝

甘い食事を家族で囲めば
棚から幸せも降りてくるだろう


パレット100題

夜の友達

2016/10/10 Mon 21:30:47

僕が何かに困っていたら
すぐに夢で応えてくれる

僕に行きたい場所があれば
いつでも夢で連れていってくれる

夜にしか会えないけれど
君は大切な友達だ

君は僕で 僕は君だけど
君は大切な友達なんだ


言葉

ブルー・バード

2016/10/09 Sun 14:51:25

探す時には見つからなくて
忘れた頃にやってくる

望む時には遠ざかって
いらなくなったら寄ってくる

今更 こんにちは だなんて
僕は もう君を覚えていない

その癖 ようこそ だなんて
僕は皮肉さえ言えないのだ


言葉

瞼の夢

2016/10/08 Sat 13:24:30

夢が現実に入り込むほど
幸福なことは無いように
夢に現実が入り込むほど
不愉快なことは無い

夢を見ている時くらい
面倒なことは忘れてよ
目を閉じても同じなんて
物悲しいことは無しにしよう


言葉

家族

2016/10/07 Fri 15:03:55

仕事仲間や贔屓の選手は
強くて賢いに越した事はない

だけど 家族に必要なのは
そんなものじゃないんだよ

頼りがいは無いけれど
それでも 貴方と一緒にいたい


言葉

先陣

2016/10/06 Thu 20:38:28

新しい挑戦で失敗しても
その経験はいつか役に立つ

仮に僕の武器にならなくても
誰かの踏み台にはなるだろう


言葉

気紛れルビー

2016/10/05 Wed 13:27:21

昨日あんなに輝いていた石が
今日はベールに隠れたまま
薄明りの余韻を空に残して
雲の向こうに出掛けた模様

大きな大きなルビーの君は
気紛れにあちこちに顔を出す
僕はそれを追い駆けて
シャッターチャンスを狙っている

明日 君が顔を出すのは
どの地域のどんな空だろう
暖かい光に照らされて
活気づく町の様子が見たい


パレット100題

銀のボタン

2016/10/04 Tue 11:10:20

他人のボタンを見る時には
綺麗なところを見るように
少しの汚れは無視をして
美しい装飾を褒めるように

自分のボタンを見る時には
細かなところまで見るように
少しの汚れにも気を配って
飾りを台無しにしないように


言葉

朝告げ鳥の歌

2016/10/03 Mon 15:24:51

空の白んだ町の上で
朝告げ鳥が高く鳴く

雲の楽譜と木の指揮で
あちらこちらで鳴いている

どんより暗い家の屋根にも
朝の光がやってきたよ

閉め切った窓を全て開いて
僕らの歌を聴いてくれよ


言葉

2nd color

2016/10/02 Sun 06:29:00

時が経って 色褪せて
寂しくなった名品を
修復して 色をつけて
僕は美しく蘇らせる

新しく命を吹き込めば
人の目を喜ばせられる
真新しく鮮やかな赤が
いつかの白も忘れさせる

そうして塗り消された古い命は
今はどこに行ったのだろう?


パレット100題
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